資産防衛の日々

専業投資家:独自のルールに基づき割安成長株に中長期投資をしています。臨床工学技士として病院に勤めて4年後に「専業投資家」として独立。宝塚ファン。

4248竹本容器2021年12月期1Q決算

f:id:picul:20210508160842j:plain

4248竹本容器
5月7日株価終値999円
2021年12月期1Q決算
・売上高38億300万円(11.0%増)
→コロナ禍の影響縮小、化粧品向け好調
・営業利益5億300万円(47.9%雑)
→生産性向上、償却負担軽減
・経常利益5億5,500万円、上期進捗率の5年平均45.9%を上回り72.1%の高進捗率
・中国事業は売上、営業利益を計画比上振れて着地
・最重要地域のインドは引き続き金型のラインナップを増やしていく方針(金型数は重要なKPI)
・保有金型数、日本2,336、中国1,125、インド93、オランダ23、合計3,577

数百万円単位の金がかかる、金型は重要な資産であり商売道具です。これがあるおかげで、顧客は金型の負担無しで容器を製造できるため、中小企業から高い需要があります。例えば、メーカーが自前で金型を300万円で完成させました。その金型でできる容器で化粧品を4,000個販売します。その容器の化粧品一つあたり、750円の金型の費用が必要になります。化粧品メーカーは大手だけではありません。小規模も含めて乱立しているため、必ずしも1アイテムの販売個数が多いとは限らないのです。単純な例ですが、金型への投資負担の対策や、開発期間を短くしたい会社は多くあります。最大の懸念点としては、世界的な脱プラスチックです。環境対応の素材を利用する場合、コスト面も考えなくてはなりません。長期的には厳しい事業環境です。

竹本容器については、2017年3月Kindle出版(現時点、自主的に販売停止しています。)の中長期投資マニュアルに記載したことがありますが、株価はボラティリティが高く、出版時の2017年3月安値847円、2018年8月1,910円の高値、2021年5月7日に999円です。長期で保有しっぱなしだったら、非常に投資効率が悪い結果となります。競争優位性がある素晴らしい会社でも、分割売買する事の重要性が分かります。下落したのでもう一度楽しめそうです。しかし、長期で上昇を続ける会社の株もあるので、一辺倒に分割売買すればよいというわけでもないのが難しいところです。それについては決算を監視して、決算で失敗しないかぎり保有し続けるというのが、個人的には最強のストラテジーです。

■竹本容器の過去記事
picul.hatenablog.jp