picul:ファンドマネージャーは、どのように隠れた市場を見つけ、成長性を見極めているのだろうか。というテーマでひふみ投信の藤野さんがインタビューを受けています。この記事を読んでいて大切な考え方があったので紹介します。
藤野さんは、ゲコノミクスの時代(お酒を飲まない下戸の人の時代)がくると言及しており、その理由として、例えば、ビールを飲む20代は右肩下がりで減り、ビールの市場が減っていると受け止められるが、切り口を変えると、「お酒を飲まない下戸の市場が大きくなっている」と説明してます。この考え方は素晴らしいです。この切り口を変えるという見方は、お酒の市場の話だけではなく、色々な面で応用が効く考え方だからです。
例えば、喫煙者は右肩下がりですが、切り口を変えると禁煙者の市場が右肩上がりということです。それに気付いて、大胆に全席禁煙のカフェにリニューアルすることで、むしろ以前より客数が増えた。という事例がいくらでもでてきます。
投資でも同じ考え方ができます。例えば、特定の市場が拡大せずに横ばいだとします。しかし、圧倒的なシェアを握っている会社はなく、唯一毎年シェアを拡大している業界一位の会社でもシェア3%です。市場は横ばいでも広大な拡大余地があるということです。このような状況にある会社は探せばいくらでもあります。
過去、ピックルスコーポレーション(2925)という会社に投資した理由もそれでした。漬物市場はパッとしませんでしたが、ほとんどが小規模業者で圧倒的な勝ち組がいなかったのです。市場が拡大していなくても、切り口を変えることでいくらでも投資チャンスがあります。同じような理由でアルヒにも投資しています。住宅ローン市場が横ばいの中でも、フラット35で果敢に攻めてシェアを高めています。