資産防衛の日々

専業投資家:独自のルールに基づき割安成長株に中長期投資をしています。臨床工学技士として病院に勤めて4年後に「専業投資家」として独立。宝塚ファン。

4350メディカルシステムネットワーク2021年3月期決算

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4350メディカルシステムネットワーク
本日株価終値715円
今期予想PER11.98倍

2021年3月期決算
売上高1,045億2,700万円(△0.9%)
営業利益34億2,900万円(112.3%)
経常利益34億7,900万円(123.0%)
純利益21億9,800万円
EPS72.51円

今期予想EPS59.70円

同社のセグメントは地域薬局ネットワークがメインとなっており、売上や利益の大半を占めています。さらに、同セグメントを分解すると医薬品ネットワーク事業、調剤薬局、医薬品製造部門やデジタルシフト部門などがありますが、重要な事業は医薬品ネットワークと調剤薬局になります。なぜなら、同社の売上や利益はこの2つの事業で成り立っているからです。しかし、現時点で医薬品ネットワークがどれだけ稼いでいて、調剤薬局がどれだけ稼いでるのかは分かりません。数年前から非開示となっています。そのため、利益率の低い調剤薬局に打ち消されて、医薬品ネットワーク事業の非常に高い利益率が見えなくなっています。それでも、毎年説明会資料で売上高や利益の前期比要因を書いてくれてるのである程度概算を導くことは可能ですが…

見た目の業績は汚いですが、構造的に事業が変化しているパターンです。今後は医薬品ネットワーク事業に注視していくことが重要となります。

4248竹本容器2021年12月期1Q決算

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4248竹本容器
5月7日株価終値999円
2021年12月期1Q決算
・売上高38億300万円(11.0%増)
→コロナ禍の影響縮小、化粧品向け好調
・営業利益5億300万円(47.9%雑)
→生産性向上、償却負担軽減
・経常利益5億5,500万円、上期進捗率の5年平均45.9%を上回り72.1%の高進捗率
・中国事業は売上、営業利益を計画比上振れて着地
・最重要地域のインドは引き続き金型のラインナップを増やしていく方針(金型数は重要なKPI)
・保有金型数、日本2,336、中国1,125、インド93、オランダ23、合計3,577

数百万円単位の金がかかる、金型は重要な資産であり商売道具です。これがあるおかげで、顧客は金型の負担無しで容器を製造できるため、中小企業から高い需要があります。例えば、メーカーが自前で金型を300万円で完成させました。その金型でできる容器で化粧品を4,000個販売します。その容器の化粧品一つあたり、750円の金型の費用が必要になります。化粧品メーカーは大手だけではありません。小規模も含めて乱立しているため、必ずしも1アイテムの販売個数が多いとは限らないのです。単純な例ですが、金型への投資負担の対策や、開発期間を短くしたい会社は多くあります。最大の懸念点としては、世界的な脱プラスチックです。環境対応の素材を利用する場合、コスト面も考えなくてはなりません。長期的には厳しい事業環境です。

竹本容器については、2017年3月Kindle出版(現時点、自主的に販売停止しています。)の中長期投資マニュアルに記載したことがありますが、株価はボラティリティが高く、出版時の2017年3月安値847円、2018年8月1,910円の高値、2021年5月7日に999円です。長期で保有しっぱなしだったら、非常に投資効率が悪い結果となります。競争優位性がある素晴らしい会社でも、分割売買する事の重要性が分かります。下落したのでもう一度楽しめそうです。しかし、長期で上昇を続ける会社の株もあるので、一辺倒に分割売買すればよいというわけでもないのが難しいところです。それについては決算を監視して、決算で失敗しないかぎり保有し続けるというのが、個人的には最強のストラテジーです。

■竹本容器の過去記事
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2820やまみ2021年6月期2Q決算

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2820やまみ
5月7日株価終値2,153円
2021年6月期2Q決算

証券サイトなどでチャートを見ていただければわかりますが、同社の株価は年単位で低迷しています。さらに直近は、出来高が少なく、株価の板がスカスカなのは問題です。売上高は右肩上がりで豆腐マーケットの中で着実に成長しているのですが、長年利益が横ばいなのが、株価が見直されない原因です。キャッシュフローは大きいので事業そのものには問題ありません。積極的に投資している段階です。しかし、直近の2Q単体は売上高36億2,800万円(12.0%増)、営業利益3億2,100万円(75.4%増)と高水準で見栄えもよくなっています。これが一過性で終わらなければ面白いです。見栄えも大切です。

ちなみに、想像すれば簡単なことですが、小規模な同業他社は廃業が進んでいます。これは私がピックルスコーポレーションでの勝ちパターンです。市場が拡大しなくても、その中で圧倒的な勝ち組がいないため、成長することができるポジションというのは優位性があります。

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9404日本テレビホールディングス、デジタル最重要課題が上手くいくのか調査

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私は4つのVODを契約してます。Netflix(有料)、Amazon(クレカ特典)、U-NEXT(優待)、AppleTV+(特典)です。
この度、日本テレビの調査目的でHuluを再契約(2011年9月4日初回登録)しました。
日本テレビはデジタルを最重要課題としてますが、強み(コンテンツ制作力)を活かせるのでしょうか。たしかにコンテンツ制作力は強みであり、オリジナル作品を供給できるのは差別化になります。しかし、全然読みきれないので勉強します。

日本テレビ、4月30日終値株価1,430円


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9468KADOKAWA2021年3月期決算

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9468カドカワ2021年3月期決算、もう既に保有してませんがカバーしてる銘柄です。

紙書籍は1Qにコロナ禍の影響を受けましたが、売上は+6.8%となりました。そもそも市場が拡大している電子書籍は売上29.6%と高い成長。

映像事業はコロナ禍の影響は80億円で8.2%減でした。

ゲームセグメントはダークソウルやSEKIROなど、コアなゲーム層に人気のゲームを中心にリピートが続いています。いわゆる「死にゲー」は一般受けは悪いですが、やり込む人にとってはやり甲斐のあるゲームとなっています。

WEBサービスは売上11%減、営業利益24.8%減と厳しい結果となりました。戦略的な費用投下も含まれていますが、全体の利益に影響するので、ブレを少なくしたいところです。

22年3月期の見通しはレンジ形式で発表となりました。
売上高2,180億〜2,280億 (+3.8%〜+8.6%)
営業利益100億〜140億 (▲26.6%〜+2.8%)
中期経営計画では2023年3月期に売上高2,400億円、営業利益160億円、EBITDA250億円を掲げています。

個人的には一服感がありますが、私が感じたところで、そこから上昇し続けることはよくあるので当てにはなりません。

4月30日株価終値は4,355円です。

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9696ウィザス上方修正

ウィザスは4月28日に業績予想を修正しました。
売上高160億→162億7,000万円
営業利益5億→10億8,000万円
経常利益7億→13億円
純利益△1億5,000万円→6億2,000万円
EPS△15.75円→65.03円

4月28日株価終値は506円です。

事業環境の良い通信高校の入学者は、引き続き堅調に推移していることが確認できました。実際、同セグメントは好調で、3Q単体で8億の営業利益を確保しています。しかし、コロナ禍の影響を受ける学習塾のセグメントもあります。そのため、本決算発表時の来期予想は不確実性がありリスクの一つとなっています。

6758ソニーグループ2021年3月期決算

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ゲーム、映画、音楽など安定したビジネスが伸び、エレキ事業は縮小しており、安定感は増しています。ゲーム事業に関しては構成比30%まで高まっていますが、油断は禁物です。以前から申し上げてるとおり、ゲームはソフトが全てです。どれだけ人気タイトルを開発できる能力を持ってるかにかかっています。実際、世界を見渡すと、開発会社の囲い込みが始まっており、ソニーも囲い込み戦略を加速させるべきです。スピード感が足りません。インディーゲームの開発会社も存在感を増しており、例えばマーベラスはテンセントの子会社が筆頭株主になるなど、ソフト戦国時代です。今後も目が離せない業界です。ソニーは長期保有してる銘柄ですが、事業の浮き沈みは激しいです。

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開示情報を見る!開示情報を見る!開示情報を見る!

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開示情報を見る!よく聞くフレーズですね。でも、とても大切なことです。株の秘訣と言ってもいいくらい大切なことです。

少しでも上達したい方は、決算資料だけでも読んでください。他人から銘柄を教えてもらうより、Twitterで見つけるより、会社四季報を見るより、よっぽど早くお宝銘柄にありつけます。

決算資料を読むことで、セグメント急成長、ビジネスが収穫期に入っていた、成長率が株価に織り込まれていない、戦略的に減益になっているだけ、表面上利益率悪いが実は高収益ビジネス、などなど、これはほんの一例ですが、色々な事を発見することができます。

こういう事を伝えるのは、競争相手が増えるから教えない方がいいと言われることがあります。しかし、実行する人は限られているので問題ないと思います。継続的に開示資料を見るというのは時間がかかるからです。

勿論、効率的に時間をかけないで稼ぐ人もいるかもしれませんが、私にはその能力がありません。圧倒的に時間をかけて圧倒的な結果を出すだけです。どないしてでもやったろうと思う気迫とともに勝ち続けるのです。勿論、この勝ち続けるというのは、途中経過のコスト(損失)も受け入れて、トータルで勝ち続けるという意味です。

株式投資は上手くいくと人生化けます。それが幸せと直結するわけではありませんが、化けると面白いです。化けると、金が問題の不幸を避けることができます。